マイクロ法人を作ると決めたら、次は具体的な手順です。この記事では、設立前に決めること・設立登記・設立後の届出という3段階の流れと費用、つまずきやすい点を整理します。
マイクロ法人を作ると決めたら、次は具体的な手順です。この記事では、設立前に決めること・設立登記・設立後の届出という3段階の流れと費用、つまずきやすい点を整理します。
この記事の要点
登記の前に、次の項目を決めます。あとから変えにくいものばかりです。
決めた内容で定款を作り、法務局に設立登記を申請します。
費用の中心は登録免許税です。合同会社は資本金の1,000分の7(6万円に満たないときは6万円)、株式会社は同じ計算で最低15万円。小さな資本金なら、実際にはこの下限の額になります。
株式会社はさらに公証人による定款認証が必要ですが、合同会社には不要です。また、紙の定款には印紙税がかかるため、どちらの形でも電子定款で作るのが一般的です。
登記が完了すると法人番号が付き、銀行口座の開設や契約の切り替えに進めます。
設立直後は、期限つきの届出が連続します。
| 届出先 | 届出 | 期限 |
|---|---|---|
| 年金事務所 | 社会保険の新規適用届 | 事実発生から5日以内 |
| 税務署 | 給与支払事務所等の開設届出書 | 給与支払事務所等の開設から1か月以内 |
| 税務署 | 法人設立届出書 | 設立から2か月以内 |
| 税務署 | 青色申告の承認申請書 | 設立3か月と第1期末のいずれか早い日の前日 |
| 都道府県・市区町村 | 法人設立の届出 | 自治体ごとに異なる |
法人は社長1人でも社会保険への加入が義務で、届出の期限もいちばん短く設定されています。
このほか、源泉所得税の納付を年2回にまとめるなら、納期の特例の申請書を出します。消費税の課税事業者や簡易課税を自分から選ぶときは消費税の届出書も必要で、第1期から選ぶなら第1期の末日までに出せば間に合います。ただし、選ぶと原則2年間はやめられません。
役員報酬も、設立から3か月以内に決め切るのが基本です。ここを過ぎると原則、翌期まで変えられません。
登記の書類作成そのものは、ご自身でもやり切れます。定款の作成・認証を代行するサービスもあります。
一方、「どの事業を移すか」「報酬をいくらにするか」「資本金と決算月をどうするか」という設計の部分は、あとから直しにくく、金額への影響も大きい項目です。ご自身の計画では、この3つに迷いなく答えられるでしょうか。
弊所では、設立前の設計の試算から、設立後の届出の整理、毎年の決算・申告までをまとめてサポートしています。まずは下のシミュレーションで、設立後の負担を試してみてください。
※登録免許税の額は令和7年4月1日現在の法令によります。届出の期限・添付書類の詳細は提出先の案内でご確認ください。
※法人化の前に: 法人化すると、赤字の年でも法人住民税の均等割(年7万円ほど)が毎年かかります。増える事務も決算・申告や設立時の届出だけではありません。毎月の給与計算と源泉所得税の納付、年末調整、社会保険の算定基礎届など、個人事業には無かった手続きが毎年続きます。保険料や税金の差だけでなく、この固定費と手間まで含めてご判断ください。
※有利・不利を比べるときは: 法人化の有利・不利は、保険料の削減額と法人の維持費の引き算だけでは決まりません。健康保険の傷病手当金・出産手当金や厚生年金の上乗せが付く一方、国民年金基金・付加年金は使えなくなります。国民健康保険は家族の人数分かかりますが、社会保険の被扶養者には保険料がかかりません。法人へ移す事業には、契約・請求・業務内容の区分という実体が必要です。これらも同じ土俵に載せてご判断ください。
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