標準報酬月額とは、健康保険・厚生年金の保険料を計算するために、毎月の報酬をきりのよい幅で区分した金額のことです。保険料は報酬月額そのものではなくこの区分 (等級) で決まるため、報酬月額が範囲の上限を1円でも超えると、保険料は一段上がります。仕組みと境目の一覧を、税理士がわかりやすくまとめました。
健康保険・厚生年金の保険料は、「標準報酬月額 × 料率」で計算します。同じ等級の範囲内なら、報酬月額が多少違っても保険料は同じです。役員報酬のように毎月同じ額を支払う場合は、月額を決めた時点で標準報酬月額もほぼ決まるため、月額の決め方がそのまま毎月の保険料を左右します。なお年1回の賞与には別の仕組み (標準賞与額) が使われ、健康保険は年度の累計573万円・厚生年金は1か月あたり150万円という上限があります。
報酬月額がいくらを超えると次の等級に上がるかを、協会けんぽの保険料額表のとおりに一覧にしました (東京支部・令和8年度)。
| 報酬月額の範囲 | 標準報酬月額 | 社会保険料本人負担・月あたり | ひとつ下の等級との差 |
|---|---|---|---|
| 83,000円〜93,000円未満 | 88,000円 | 12,487円 | - |
| 93,000円〜101,000円未満 | 98,000円 | 13,906円 | 1,419円 |
| 101,000円〜107,000円未満 | 104,000円 | 14,758円 | 852円 |
| 107,000円〜114,000円未満 | 110,000円 | 15,609円 | 851円 |
| 114,000円〜122,000円未満 | 118,000円 | 16,744円 | 1,135円 |
| 122,000円〜130,000円未満 | 126,000円 | 17,879円 | 1,135円 |
| 130,000円〜138,000円未満 | 134,000円 | 19,015円 | 1,136円 |
| 138,000円〜146,000円未満 | 142,000円 | 20,150円 | 1,135円 |
| 146,000円〜155,000円未満 | 150,000円 | 21,285円 | 1,135円 |
| 155,000円〜165,000円未満 | 160,000円 | 22,704円 | 1,419円 |
| 165,000円〜175,000円未満 | 170,000円 | 24,123円 | 1,419円 |
| 175,000円〜185,000円未満 | 180,000円 | 25,542円 | 1,419円 |
| 185,000円〜195,000円未満 | 190,000円 | 26,961円 | 1,419円 |
| 195,000円〜210,000円未満 | 200,000円 | 28,380円 | 1,419円 |
| 210,000円〜230,000円未満 | 220,000円 | 31,218円 | 2,838円 |
| 230,000円〜250,000円未満 | 240,000円 | 34,056円 | 2,838円 |
| 250,000円〜270,000円未満 | 260,000円 | 36,894円 | 2,838円 |
| 270,000円〜290,000円未満 | 280,000円 | 39,732円 | 2,838円 |
| 290,000円〜310,000円未満 | 300,000円 | 42,570円 | 2,838円 |
| 310,000円〜330,000円未満 | 320,000円 | 45,408円 | 2,838円 |
| 330,000円〜350,000円未満 | 340,000円 | 48,246円 | 2,838円 |
| 350,000円〜370,000円未満 | 360,000円 | 51,084円 | 2,838円 |
| 370,000円〜395,000円未満 | 380,000円 | 53,922円 | 2,838円 |
| 395,000円〜425,000円未満 | 410,000円 | 58,179円 | 4,257円 |
| 425,000円〜455,000円未満 | 440,000円 | 62,436円 | 4,257円 |
| 455,000円〜485,000円未満 | 470,000円 | 66,693円 | 4,257円 |
| 485,000円〜515,000円未満 | 500,000円 | 70,950円 | 4,257円 |
| 515,000円〜545,000円未満 | 530,000円 | 75,207円 | 4,257円 |
| 545,000円〜575,000円未満 | 560,000円 | 79,464円 | 4,257円 |
| 575,000円〜605,000円未満 | 590,000円 | 83,721円 | 4,257円 |
| 605,000円〜635,000円未満 | 620,000円 | 87,978円 | 4,257円 |
| 635,000円以上 | 650,000円 | 92,235円 | 4,257円 |
→ 表は横にスクロールできます
報酬月額が範囲の上限を1円でも超えると、次の等級の保険料になります。月額を決めるときは、この境目を知っておくと無駄がありません。
例えば報酬月額309,999円までは標準報酬月額300,000円で本人負担は月42,570円ですが、310,000円になると標準報酬月額320,000円の月45,408円に上がります。1円の違いで月2,838円、年34,056円の差です (39歳以下・東京都の場合)。
役員報酬の月額を決めるときに、その月額が等級の範囲のどのあたりに当たるかを確認する表です。境目のすぐ上に月額を置くと、わずかな差で保険料が一段上がります。ただし、厚生年金の保険料のもとになる標準報酬月額は、将来受け取る年金額の計算にも使われます。保険料が下がれば将来の年金も下がるため、境目をどこまで意識して月額を決めるかは、会社の状況やお考えによって変わります。
金額は協会けんぽ東京支部・令和8年度・39歳以下 (介護保険料なし) の本人負担分です。料率は都道府県ごとに少し違い、毎年改定されます。役員報酬の手取りシミュレーションは等級を使わない概算のため、境目付近ではこの表と数百円ずれることがあります。月額ごとの手取りの一覧は「役員報酬の手取り早見表」にまとめています。
境目をどう使うか (どこまで意識して月額を決めるか) は、会社の状況で変わります。判断に迷ったら、お気軽に無料相談へ。あなたの数字でご一緒に決めます。
このテーマを、1本ずつ記事で詳しく解説しています。
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