確定申告の還付金はいつ振り込まれる? — e-Taxは3週間ほど・書面は1か月から1か月半、1月に出す効果、公金受取口座、遅れる理由と処理状況の確かめ方
「還付の申告を出してもう1か月。まだ振り込まれないけれど、どこかで止まっているのだろうか」— 振込みを待つ間は、こんな不安がよぎります。国税庁は、還付金の支払手続にかかる日数の目安を公表しています。この記事では、その目安と早く受け取るための準備、遅れる理由、処理がどこまで進んだかを自分で確かめる手順を整理します。
この記事の要点
- 還付金の支払手続は、2月・3月の確定申告期間中はおおむね1か月から1か月半、自宅や税理士事務所からe-Taxで出した還付申告は3週間程度が国税庁の示す目安です
- 還付を受けるための申告は、確定申告の期間を待たずに翌年1月1日から出せます。混み合う前の1月に、添付書類を別送せずe-Taxで出し、本人名義(納税管理人を指定した方は納税管理人の名義)の口座を正確に書くのが早く受け取る近道です
- 遅れる主な理由は、口座の書き誤り(屋号入り・一部のネット銀行・ゆうちょの記号番号)、書類の不備、同じ人の複数回の申告、未納の税金への充当(国税通則法57条1項)です。進み具合はe-Taxのマイページで確かめられます(申告の内容や利用者識別番号の状態によっては確認できない場合もあります)
振り込まれるまでの目安 — e-Taxは3週間ほど、書面は1か月から1か月半
還付金は、申告書を受け取った税務署長が、記載内容や添付書類を確認したうえで還付します(所得税法138条1項)。ただし、報酬などの支払者が源泉徴収した税額をまだ国に納めていない部分は、その納付があるまで還付されません(所得税法138条2項)。国税通則法でも、還付金は遅滞なく金銭で還付するものとされています(国税通則法56条1項)。それでも審査には日数がかかるので、国税庁は支払手続までの目安を公表しています。
| 提出の方法 | 支払手続までの目安 | 処理状況を確かめられる時期 |
|---|---|---|
| e-Tax(自宅や税理士事務所から送信した還付申告) | 3週間程度 | 申告から2週間程度たった日から |
| 書面(2月・3月の確定申告期間中) | おおむね1か月から1か月半 | 申告から1か月程度たった日から |
| e-Taxでも、訂正申告など同じ人の複数回の申告・書類の不備・書面で別送した書類がある場合 | 3週間程度の対象外 | 同じ |
目安は「支払手続」までの日数で、口座に入金されるのはその後です。処理状況の画面では、支払手続が完了すると振込みの日程が表示されます。3週間を過ぎても表示が「申告書の確認」のままなら、表の3行目のどれかに当たっていないか見直してみてください。
1月に出す効果 — 還付の申告は確定申告の期間を待たなくてよい
給与や報酬から源泉徴収された税金が納め過ぎになった年は、確定申告の義務がなくても、還付を受けるための申告書を出せます(所得税法122条1項)。この還付申告は確定申告の期間(2月16日から3月15日)とは関係なく、翌年の1月1日から出すことができます。2月・3月は大量の申告書が提出される時期なので、その前の1月に出せば、混み合う前に処理が始まります。
原則
還付を受けるための申告は、確定申告の期間を待たずに翌年1月1日から出せます。還付金を受け取る権利は、請求できる日から5年間行使しないと時効で消えます。
国税通則法74条1項
ただし
還付金に付く還付加算金は、期限内に出した申告なら確定申告期限の翌日から数え、支払者が期限より後に納めた源泉徴収税額の分は、その納付の日の翌日から数えます。1月に出しても起算日は早まりません。
所得税法138条3項
ただし、65万円の控除など、確定申告書を提出期限までに出すことが条件の青色申告特別控除を受ける年は、還付になる年でも3月15日までに出します。
還付金の受取口座には、マイナンバーに結び付けた公金受取口座を使うこともできます。すでに公金受取口座を登録している方は、申告書の「公金受取口座の利用」欄に丸を付ければ、「還付される税金の受取場所」欄に銀行名などを書かずにその口座へ振り込んでもらえます。
登録がまだの方は、受取場所の欄に口座を書いたうえで「公金受取口座登録の同意」欄に丸を付けると、その口座を公金受取口座として登録できます。ただし、還付金を受け取れる金融機関でも公金受取口座には登録できない場合があるので、登録できる金融機関をデジタル庁のホームページで確かめてください。登録と利用の両方に同時に丸は付けられず、振替納税の口座は公金受取口座ではないので、利用に丸を付ける前に登録が済んでいるかを確かめてください。
遅れる・減る理由 — 口座の書き誤り、別送の書類、未納の税金への充当
受取口座の指定がないときは、税務署が必要な確認をしたうえで、過去に指定した振込先へ振り込むことがあります。口座を書き忘れた、または書き誤ったと気づいたら、処理状況の画面に表示されている振込先を見て、所轄の税務署に連絡してください。支払いが遅れた分には、年7.3%か還付加算金特例基準割合の低い方の割合で還付加算金が付きます(国税通則法58条1項・租税特別措置法95条)。令和8年の割合は年1.3%です。
処理状況の確かめ方 — e-Taxのマイページで3段階の表示を見る
還付金処理状況を確認する
ログイン
e-Taxソフト(WEB版)にログインする。ダウンロード版のe-Taxソフトからは確認できない
画面を開く
「マイページ」の「還付・納税関係」から「還付金処理状況を確認する」を選ぶ
表示を読む
「申告書の確認」→「振込先の確認」→「支払手続完了」の順に進む。完了すると振込みの日程が表示される
確認できるようになるのは、e-Taxで出した場合は申告から2週間程度、書面で出した場合は1か月程度たってからです。書面で出した人も、e-Taxの利用者識別番号を持っていれば確認できますが、申告の内容や利用者識別番号の状態によっては確認できない場合があります。e-Taxにメールアドレスを登録しておくと、確認できるようになったときと表示が更新されたときにお知らせのメールが届くので、何度もログインして確かめる必要がありません。
還付金を早く確実に受け取る鍵は、1月のうちにe-Taxで出すことと、口座を正確に書くことの2つです。源泉徴収される報酬が多く、毎年の還付額を見ながら申告を進めたい方は、弊所に頼んだ場合の進め方を、このサイトの確定申告のページで確かめてみてください。
報酬の源泉徴収から還付になる計算は、このサイトの税金が戻る仕組みの記事に書きました。還付申告を出せる5年の数え方は、還付申告はいつまでできるかの記事をどうぞ。
※日数の目安は、国税庁の「確定申告期に多いお問合せ事項Q&A」とe-Taxの案内ページの2026年10月時点の記載です。令和8年分(2026年分)の還付申告は2027年1月から出せ、確定申告の期間は2027年2月16日から3月15日(月)までです。
出典
- 国税庁 確定申告期に多いお問合せ事項Q&A【税金の還付】(処理状況の確認 Q40・還付までの日数 Q41・振込先の口座の注意 Q43)
- e-Tax「還付金処理状況確認について」(確認できる時期・メールでのお知らせ・表示の3段階)
- 国税庁 確定申告の手引き 手順5 還付される税金の受取場所 (屋号入りの口座は不可・インターネット専用銀行・ゆうちょ銀行の記号番号)
- 国税庁 確定申告の手引き 手順5 公金受取口座の登録・利用 (登録の同意欄と利用欄の書き方)
- 国税庁 延滞税の割合 (還付加算金特例基準割合: 令和8年1月1日〜12月31日は年1.3%)
- 国税庁タックスアンサー No.2030 還付申告
- 国税庁 質疑応答事例「還付請求の消滅時効の起算日」(還付申告は翌年1月1日以後いつでも提出できる)
- e-Gov法令検索 所得税法122条(還付等を受けるための申告)・138条(源泉徴収税額等の還付)
- e-Gov法令検索 国税通則法56条(還付)・57条(充当)・58条(還付加算金)・74条(還付金等の消滅時効)
- e-Gov法令検索 租税特別措置法25条の2(青色申告特別控除)・95条(還付加算金の割合の特例)
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