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freee・マネーフォワードと税理士の費用 — 仕訳数・売上・依頼する範囲の3つで決まる料金の仕組み

「freeeやマネーフォワードを使えば、税理士の料金は安くなるのか」— クラウド会計を使っている、これから使う方に向けて、税理士の料金が何で決まるのか、自分で記帳するとどこが変わるのかを、弊所の料金表の数字で整理します。

この記事の要点

  • 税理士の料金に決まった表は無い。平成14年4月に税理士会の報酬規定が廃止され、事務所ごとに範囲と金額を決めて契約する
  • 弊所の料金の決め手は3つ。月の仕訳数(取引の件数)・年間の売上・依頼する範囲(記帳を任せるか、給与や年末調整まで頼むか)
  • freee・マネーフォワードで自分で記帳できる方は、弊所では月額5,000円の減額。その代わり会計ソフトの利用料は自分で払う

まず結論 — 料金に「相場表」は無く、3つの要素で決まる

税理士の報酬は、かつて税理士会が報酬規定(最高限度額)を定めていましたが、平成14年4月1日施行の改正税理士法でこの規定が廃止されました。以後は、税理士が自分の責任で報酬を決め、依頼者と契約で取り決める形です。日本税理士会連合会は、委嘱の範囲と報酬額を契約書で取り交わすことを勧めています。

税理士の料金を動かす3つの要素
要素何を見るか料金への効き方
仕訳数月に何件の取引を帳簿に記録するか弊所では件数が多いほど、確認と記帳の手間が増えて上がる
売上年間の売上の規模弊所では規模が大きいほど、消費税・決算の論点が増えて上がる
依頼する範囲記帳を任せるか自分でするか、給与計算・年末調整・法定調書まで頼むか弊所では範囲が広いほど上がり、自分で記帳すると下がる

クラウド会計を使うこと自体で料金が下がるのではなく、「自分で記帳する」ことで依頼する範囲が狭まって下がる、と弊所では考えています。銀行やカードの明細を取り込むだけで、確認と修正を税理士に任せる形なら、記帳を任せる料金のままの事務所が多いと見ています。

弊所の料金表で見る — 仕訳数と売上の段

弊所の顧問料は、年間の売上の段と月の仕訳数の段で決まる表にしています。法人の例を挙げます。

法人の月額顧問料(弊所の料金表・税抜・月額。決算・申告料を含む)
年間の売上仕訳数 月10件未満(月額)月10件以上50件未満(月額)月50件以上(月額)
1,000万円未満(弊所)25,000円32,000円39,000円
3,000万円未満(弊所)30,000円37,000円44,000円
5,000万円未満(弊所)35,000円42,000円49,000円

弊所の個人事業主の表は、各段が法人より5,000円低い額です。弊所では、消費税の申告(簡易課税・2割特例なら年50,000円、本則課税なら年100,000円)、年末調整・法定調書・給与支払報告書・償却資産申告を月額とは別の料金にしています。

弊所の数え方では、仕訳数は、銀行の入出金1件、カード利用1件、現金払い1件、請求書1枚がそれぞれ1件です。会計ソフトを使っている方は、登録した年間の仕訳数を12で割った月平均を目安にしてください。

自分で記帳すると何が変わるか — 月5,000円の減額とソフト代

freee・マネーフォワードで日々の記帳を自分で行える方は、弊所では月額5,000円を減額しています。ただし、弊所の減額の条件は「入力している」ことではなく、次のことを自分で行えることです。

  1. 銀行・カードの取込だけでなく、現金・請求書・立替払いも記帳し、未処理を残さない
  2. 預金・現金・カード未払金の残高を毎月帳簿と照合し、根拠のない調整仕訳で合わせない
  3. 開始残高や仕訳の根拠資料を示し、指摘された通常の修正を自分で直せる。税区分など判断に迷う取引は相談する

弊所では、自分で記帳する場合は会計ソフトの利用料を自分で払っていただきます。記帳を任せる場合は、弊所の契約で会計ソフトを使うので、原則として利用料はかかりません。ご自身の帳簿では、役員報酬の仕訳はどう入っているでしょうか。

年間で見た違いは3万円前後にとどまることが多く、「安くするため」だけに自分で記帳するのは割に合わないこともあります。自分で記帳する意味は、料金より、毎月の数字を自分で見られることにあります。弊所では、自分で記帳できているかの目安を、給与の仕訳(社会保険料の本人負担分の控除と源泉所得税の預り金の処理)まで正確にできているかで見ています。ここができるなら自分で、できないなら記帳ごと任せる形をお勧めします。

依頼する範囲で変わるもの — 給与・年末調整・消費税

弊所の月額に含まれるのは、日々の記帳(任せる場合)と決算・申告です。弊所では、給与計算、年末調整、法定調書、給与支払報告書、償却資産申告、消費税の申告は、依頼する範囲に入れると別に加わります。

月額とは別に決まる主な料金(弊所の料金表・税抜・年額)
業務年額
年末調整(弊所)20,000円+従業員数×2,000円
法定調書(弊所)10,000円
給与支払報告書(弊所)10,000円
償却資産申告(弊所)10,000円
消費税の申告(簡易課税・2割特例)(弊所)50,000円
消費税の申告(本則課税)(弊所)100,000円

原則

税理士業務(税務代理・税務書類の作成・税務相談)は、税理士または税理士法人でなければ行えません。

税理士法52条

ただし

所属弁護士会を経て国税局長に通知した弁護士・弁護士法人も、その国税局の管轄区域内で税理士業務を行えます。

税理士法51条

会計帳簿の記帳の代行は税理士が付随して行える財務に関する事務で、税理士業務そのものではないので、自分で行うことも、税理士でない記帳代行に頼むこともできます。

税理士法2条2項

料金を比べるときの3つの確認

見積もりを比べる前に確かめること

  1. 年間の合計で比べる

    月額だけでなく、決算・申告料と年末調整などの別料金を足した年間の合計で並べましょう

  2. 範囲をそろえる

    記帳を任せるのか自分でするのか、給与計算まで含むのかを同じ条件にして比べましょう

  3. 会計ソフト代の扱いを確かめる

    自分で払うのか、税理士の契約に含まれるのかで年3万円前後変わると見ています

個人の税理士に報酬を払うとき、法人と、給与を払っている個人事業主は、支払いのときに所得税の源泉徴収が要ります(所得税法204条1項2号)。給与を払っていない個人事業主からの支払いには、源泉徴収は要りません(所得税法204条2項2号)。見積もりの税抜・税込の別と合わせて、支払いの実務も契約のときに確かめておきましょう。

まとめ — ソフトではなく「範囲」で決まる

税理士の料金は、仕訳数・売上・依頼する範囲の3つで決まり、クラウド会計は「自分で記帳する」という範囲の選び方を可能にする道具です。年間の合計で比べることと、給与の仕訳まで自分でできるかの2点を確かめてから、範囲を決めてみてください。

ご自身の条件での年間の料金は、弊所の料金の概算で確かめられます。自分で記帳する場合と任せる場合を、会計ソフト代を含めて並べて出せます。

※本記事の料金は弊所の料金表(2026年9月時点・税抜)によるもので、正式な料金は帳簿と依頼内容を確かめて決めます。会計ソフトの利用料は各社の公式ページの表示で変わります。

この記事のテーマで使える道具・専門ページ

料金税理士料金の概算 (年額を計算)→ 専門ページ税理士費用の相場と料金の中身→
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※免責事項: 本コラムは一般的な情報のご提供を目的とするもので、個別の事案に対する税務上の助言ではありません。内容は執筆時点の法令等にもとづいており、その後の改正などにより現在の取り扱いと異なることがあります。正確な記載に努めていますが内容を保証するものではなく、本コラムの情報にもとづいて行われたご判断について、当事務所は責任を負いかねます。実際の手続きやご判断にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。

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