法人化の損得早見表 — 利益400万〜1,000万円の年間負担を実額で比較
「自分の利益だと、法人化でいくら変わるのか」を一覧でつかみたい方のために、利益400万〜1,000万円の個人と法人の年間負担を、同じ前提で並べた早見表を作りました。
この記事の要点
- この前提では、利益600万円前後で個人と法人の負担が逆転する
- 利益500万円では法人が約10.5万円重く、利益800万円では法人が約24.3万円軽い
- 差額は役員報酬の設計で動く。早見表は「入口の目安」として使う
損得早見表 — 利益400万〜1,000万円
個人のまま続けた場合と、法人化して利益の6割ほどを役員報酬にした場合の、税金+社会保険料の年間負担です。ご自身の利益に近い行を見てみてください。
※この表の試算年度: 所得税は令和8年分、保険料は令和8年度の計算前提(個人の住民税のうち給与・事業所得分は翌年度の見込み額)。
| 年間の利益(売上-経費) | 役員報酬の月額 | 個人のまま(年額) | 法人化(年額) | どちらが軽いか |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | 20万円 | 約102.8万円 | 約115.5万円 | 個人(法人が約12.7万円重い) |
| 500万円 | 25万円 | 約134.8万円 | 約145.3万円 | 個人(法人が約10.5万円重い) |
| 600万円 | 30万円 | 約175.7万円 | 約175.1万円 | ほぼ同じ(法人が約0.6万円軽い) |
| 700万円 | 35万円 | 約218.1万円 | 約205.8万円 | 法人(約12.3万円軽い) |
| 800万円 | 40万円 | 約260.7万円 | 約236.4万円 | 法人(約24.3万円軽い) |
| 900万円 | 45万円 | 約301.5万円 | 約267.5万円 | 法人(約33.9万円軽い) |
| 1,000万円 | 50万円 | 約341.0万円 | 約300.2万円 | 法人(約40.7万円軽い) |
年間の利益(売上-経費)400万円役員報酬の月額20万円
個人(法人が約12.7万円重い)
年間の利益(売上-経費)500万円役員報酬の月額25万円
個人(法人が約10.5万円重い)
年間の利益(売上-経費)600万円役員報酬の月額30万円
ほぼ同じ(法人が約0.6万円軽い)
年間の利益(売上-経費)700万円役員報酬の月額35万円
法人(約12.3万円軽い)
年間の利益(売上-経費)800万円役員報酬の月額40万円
法人(約24.3万円軽い)
年間の利益(売上-経費)900万円役員報酬の月額45万円
法人(約33.9万円軽い)
年間の利益(売上-経費)1,000万円役員報酬の月額50万円
法人(約40.7万円軽い)
利益が大きくなるほど法人有利に傾き、利益1,000万円では年約40.7万円の差になります。
※計算図の税・保険料の基準(該当する項目): 所得税は令和8年分、保険料は令和8年度。
個人のまま続けた場合と、法人化した場合の年間負担
数字で見る — 何にいくらかかるか (検算用)
| 項目 | 個人のまま | 法人化した場合法人 + 社長 |
|---|---|---|
| 事業の利益 (売上 - 経費) | 13,000,000円 | 13,000,000円 |
| うち役員報酬 (月60万円 × 12か月) | - | 7,200,000円 |
| 国民健康保険 + 国民年金 | 1,345,040円 | - |
| 社会保険料 (本人負担) | - | 1,080,000円 |
| 社会保険料 (会社負担) | - | 1,105,920円 |
| 個人事業税 | 480,952円 | - |
| 所得税 | 1,768,600円 | 304,700円 |
| 住民税 | 1,011,800円 | 389,500円 |
| 法人税等 (赤字でもかかる均等割を含む) | - | 1,085,400円 |
| 年間の負担 合計 | 4,606,392円 | 3,965,520円 |
→ 表は横にスクロールできます
この前提では、法人化で、税・保険料の負担が年間640,872円軽くなります。分岐点は役員報酬の設計で動くため、一律の正解額はありません。あなたの数字での答えは法人化シミュレーションでその場で出せます。
早見表の読み方 — 報酬は「利益の6割」で置いた
この表では、役員報酬を利益の6割の月額換算に置いています。個人の所得税は利益が増えるほど税率が上がる累進課税のため、利益が大きいほど「給与所得控除+法人税率」の組み合わせが効いてきます。
つまり早見表の差額は固定の答えではなく、報酬設計しだいで数十万円単位で変わる入口の目安です。
法人化には固定負担と事務も増える
早見表の差額がこの固定負担・手間に見合うかも、あわせて確かめてください。
まとめ — 自分の数字で確かめてから決める
弊所では、あなたの実際の売上・経費から個人と法人の総負担を並べて試算し、報酬をいくらにすると差が最大になるかまで含めてお示しします。
※本記事の金額は、青色申告特別控除65万円・基礎控除のみ反映・個人事業税5%の業種・40〜64歳・東京都(国保は江東区)の令和8年度料率での概算です。有利・不利は前提によって変わります。
※有利・不利を比べるときは: 法人化の有利・不利は、保険料の削減額と法人の維持費の引き算だけでは決まりません。設立時の登録免許税などと、やめるときの解散・清算の費用は、毎年の維持費とは別にかかります。健康保険の傷病手当金・出産手当金や厚生年金の上乗せが付く一方、国民年金基金・付加年金は使えなくなります。法人へ移す事業には、契約・請求・業務内容の区分という実体が必要です。これらも同じ土俵に載せてご判断ください。
※この比較に含めた負担: 個人のままの金額は所得税・住民税・国民健康保険・国民年金・個人事業税(対象業種のみ)の合計、法人化後の金額は法人税など法人側の税金(赤字でもかかる均等割を含む)+社会保険料(会社負担と本人負担の両方)+社長個人の所得税・住民税の合計で試算しています。
この記事の内容は、あなたの数字でその場で試算できます。
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