マイクロ法人は社会保険料の負担を抑える方法として有名になりましたが、誰にでも合う仕組みではありません。この記事では、デメリットを数字で示したうえで「向かない人」の条件を整理します。
マイクロ法人は社会保険料の負担を抑える方法として有名になりましたが、誰にでも合う仕組みではありません。この記事では、デメリットを数字で示したうえで「向かない人」の条件を整理します。
この記事の要点
法人を作ると、役員報酬を最低水準の月4.5万円にしても、社会保険料は年約27.8万円(会社負担+本人負担・40〜64歳)かかります。40歳未満でも年約26.7万円です。
このほか、法人の決算・申告を税理士に頼めばその費用も加わります。
法人になると、日々の記帳に加えて法人税・法人住民税の申告、社会保険の各種届出、役員の任期にあわせた登記などが必要になります。
個人の確定申告に比べて、法人の決算・申告を自力で行うハードルは大きく上がります。
法人は「作るより閉じるほうが大変」です。事業をやめるときは解散・清算という法的な手続きが必要で、登記などの実費と時間がかかります。
デメリットを踏まえると、次のような方にはマイクロ法人は向きません。

ご自身の所得では、どちらに転びそうでしょうか。マイクロ法人は、所得水準と事業の分け方しだいで「大きく得」にも「手間だけ増えて損」にもなります。
弊所では、あなたの所得で節約額と固定負担を並べて試算し、作るべきかどうかから率直にお伝えしています。まずは下のシミュレーションで、節約額の規模を確かめてみてください。
※本記事の金額は、40〜64歳・国民健康保険は東京都江東区の令和8年度料率・基礎控除のみでの概算です。国保の料率は市区町村で異なります。
※法人化の前に: 法人化すると、赤字の年でも法人住民税の均等割(年7万円ほど)が毎年かかります。増える事務も決算・申告や設立時の届出だけではありません。毎月の給与計算と源泉所得税の納付、年末調整、社会保険の算定基礎届など、個人事業には無かった手続きが毎年続きます。保険料や税金の差だけでなく、この固定費と手間まで含めてご判断ください。
※有利・不利を比べるときは: 法人化の有利・不利は、保険料の削減額と法人の維持費の引き算だけでは決まりません。健康保険の傷病手当金・出産手当金や厚生年金の上乗せが付く一方、国民年金基金・付加年金は使えなくなります。国民健康保険は家族の人数分かかりますが、社会保険の被扶養者には保険料がかかりません。法人へ移す事業には、契約・請求・業務内容の区分という実体が必要です。これらも同じ土俵に載せてご判断ください。
※この比較に含めた負担: 個人のままの金額は所得税・住民税・国民健康保険・国民年金・個人事業税(対象業種のみ)の合計、法人化後の金額は法人税など法人側の税金(赤字でもかかる均等割を含む)+社会保険料(会社負担と本人負担の両方)+社長個人の所得税・住民税の合計で試算しています。
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