個人事業主の国民健康保険+国民年金と、マイクロ法人を作って入る社会保険(健康保険+厚生年金)。同じ人でも、どちらが安いかは所得水準でまったく変わります。この記事では比べ方の考え方と実額の目安を示します。
個人事業主の国民健康保険+国民年金と、マイクロ法人を作って入る社会保険(健康保険+厚生年金)。同じ人でも、どちらが安いかは所得水準でまったく変わります。この記事では比べ方の考え方と実額の目安を示します。
この記事の要点
個人事業主の国民健康保険料は前年の所得に連動して増え、そこに国民年金(月17,920円・令和8年度)が定額で加わります。
※この表の試算年度: 保険料は令和8年度の計算前提(所得税の試算ではありません)。
| 前年の所得 | 国保+国民年金 |
|---|---|
| 200万円 | 約50.4万円 |
| 300万円 | 約63.4万円 |
| 500万円 | 約89.4万円 |
| 700万円 | 約114.7万円 |
一方、マイクロ法人を作って社会保険に入ると、保険料の基準は事業の所得ではなく役員報酬の月額になります。
さらに国保と違い、健康保険には扶養の仕組みがあります。収入などの条件を満たした家族は、保険料の追加なしで加入できます。
個人事業のままとマイクロ法人を作った場合の違いを並べると、次の表のとおりです。
※計算図の税・保険料の基準(該当する項目): 所得税は令和8年分、保険料は令和8年度。
| 項目 | 個人事業のみ | 個人事業 + マイクロ法人 |
|---|---|---|
| 医療保険 | 国民健康保険 (世帯全員分) | 法人の健康保険 (家族は条件を満たせば被扶養者) |
| 年金 | 国民年金 (月17,920円・令和8年度) | 厚生年金 (国民年金に上乗せ) |
| 保険料の基準 | 前年の所得。所得が増えるほど上限まで増える | 法人から受け取る役員報酬の月額。個人事業の所得とは切り離される |
| 家族の保険料 | 家族の人数に応じてかかる | 収入などの条件を満たす家族は、追加の保険料なし (被扶養者) |
| 追加でかかる固定費・事務 | なし | 法人住民税の均等割 (年70,000円ほど)・決算・給与計算・社会保険の手続きが毎年続く |
→ 表は横にスクロールできます
保険料の基準が「所得」から「役員報酬の月額」へ変わることが、この形の仕組みの核心です。ただし法人の固定費と事務が毎年加わるため、差し引きの損得は数字しだいで変わります。

ご自身の国保と年金の負担は、いま年いくらでしょうか。国保+国民年金の負担が年80万〜100万円に届く所得水準の方は、社保への切り替えで大きな差が出る可能性があります。
弊所では、あなたの所得と家族構成で「実質いくら変わるか」まで並べて試算しています。まずは下のシミュレーションで、切り替え後の全体の負担を試してみてください。
※本記事の比較は40〜59歳・単身で、国民健康保険は東京都江東区の令和8年度料率・賦課基準額から43万円を引く概算です。60歳以降は国民年金の強制加入対象から外れるため、この表をそのまま当てはめません。国保の料率は市区町村で異なります。
※有利・不利を比べるときは: 法人化の有利・不利は、保険料の削減額と法人の維持費の引き算だけでは決まりません。設立時の登録免許税などと、やめるときの解散・清算の費用は、毎年の維持費とは別にかかります。健康保険の傷病手当金・出産手当金や厚生年金の上乗せが付く一方、国民年金基金・付加年金は使えなくなります。法人へ移す事業には、契約・請求・業務内容の区分という実体が必要です。これらも同じ土俵に載せてご判断ください。
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