江東区で個人事業を始める、あるいは会社を作ろうとしている方へ。区が用意している創業の支援は、知っていれば使えるものが多い一方で、区役所のページに分かれていて全体像がつかみにくいものです。この記事では、江東区の制度を融資・証明書・補助金の順に整理し、最後に税務署への届出までをまとめます。
江東区で個人事業を始める、あるいは会社を作ろうとしている方へ。区が用意している創業の支援は、知っていれば使えるものが多い一方で、区役所のページに分かれていて全体像がつかみにくいものです。この記事では、江東区の制度を融資・証明書・補助金の順に整理し、最後に税務署への届出までをまとめます。
この記事の要点
江東区の創業支援の窓口は、区役所4階の経済課 融資相談係(28番)に集まっています。まず主な制度を並べます。
| 制度 | 内容 | 窓口 |
|---|---|---|
| 創業相談 | 中小企業診断士などの経営相談員が無料で相談に応じる。創業計画書の作成支援も行う | 経済課 融資相談係(区役所4階28番) |
| 創業支援資金融資 | 創業前〜創業後5年未満の方への融資のあっせん | 同上 |
| 特定創業支援等事業(証明書) | 経営・財務・人材育成・販路開拓の講義を受けると証明書が発行され、登録免許税の軽減などの優遇が受けられる | 同上 |
| 創業支援事務所等賃料補助金 | 区内の事務所・店舗の賃料の1/4(上限あり)を最大24か月補助 | 同上 |
このほかにも、商店街の空き店舗で開業する場合の賃料補助、初めてホームページを作る費用の補助、ICTツールの導入支援、日本政策金融公庫の職員による融資相談があります。創業相談は区外にお住まいの方でも受けられます。ご自身の計画に当てはまりそうなものはあるでしょうか。
創業の資金で最初に検討したいのが、区の融資あっせんです。区が直接貸すのではなく、金融機関と東京信用保証協会の協力のもとで、低い金利で借りられるよう区が利子と保証料を補助する仕組みです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 区内で創業する予定、または創業後1年未満の個人事業主・法人(本店が江東区)。事業主でない個人が新たに始める場合 |
| 限度額 | 2,500万円(運転資金1,000万円以内・設備資金1,500万円以内)。設備資金は見積書の合計額の範囲内で、すでに代金を払ったものは対象外。同じ資金を再度申し込むときは、限度額から融資残高を引いた額まで |
| 返済期間 | 6年以内(据置12か月を含む) |
| 本人負担の利率 | 0.3%(区が1.8%を補助)。特定創業支援等事業の証明書があれば3年目まで0%(区が2.1%を補助)、4年目以降は0.3% |
| 信用保証料 | 区が全額補助 |
| 主な要件 | 自己資金が必要資金の1/3以上あること、税金を完納していること、創業する業種が東京信用保証協会の保証対象で、許認可が要る業種は原則として先に許認可を受けていること |
申し込みは融資申込書と創業計画書のほか、納税証明書、法人なら登記事項証明書、設備資金なら見積書などをそろえて、経済課 融資相談係へ窓口・郵送・電子申請で行います。創業後1年以上5年未満の方には、条件の違う別の枠が用意されています。融資を受けたあとに創業地を江東区の外へ移すと、転出の日で利子補助は止まります。
江東区は、産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業」を行っています。「経営」「財務」「人材育成」「販路開拓」の4つについて、専門家の個別講義(1か月以上かけて全4回)か、創業塾などのセミナー(全5回)を継続して受けると、区から証明書が発行されます。
証明書を受けた方が株式会社か合同会社を設立すると、設立登記の登録免許税が軽くなります(租税特別措置法80条3項)。この軽減は令和9年3月31日までに登記を受ける場合に限られます。証明を受けるのは発起人として会社の代表者になる本人で、江東区内で設立し、設立登記のときに証明書の原本を法務局へ出す場合に限られます。江東区の証明書で他の区市町村に会社を設立しても、軽減は受けられません。
資本金100万円で株式会社を作る場合で見てみましょう。登録免許税は通常15万円のところ、証明書があれば7.5万円になります。
資本金100万円の0.35%は3,500円で最低額に届かないため、最低額の7.5万円がかかる計算です。
合同会社なら、6万円が3万円になります。
区内に事務所や店舗を借りて創業する方には、創業支援事務所等賃料補助金があります。令和8年1月1日から12月31日までに初めて創業した方、または創業予定の方が対象で、区の経営相談員による診断を受けることが条件です。
補助は月額賃料(消費税を含む)の1/4以内で、補助開始月から12か月目までは月5万円、13か月目から24か月目までは月3万円が上限、期間は最大24か月です。申請期間は令和8年9月1日から11月30日までと短く、申請が18件を超えると抽選になります。創業の時期が近い方は先に窓口へ確認しておくのが安全です。
区の支援を受けるかどうかにかかわらず、事業を始めたら税務署への届出が要ります。区役所とは別の窓口なので、忘れやすいところです。
個人で開業したときの税務の届出
開業届を出す
事業を始めた年分の確定申告期限までに、納税地(住所地)の税務署へ出す(所得税法229条)。江東区は江東西税務署と江東東税務署の2つに分かれる
青色申告承認申請書を出す
1月16日以後に開業した年は開業の日から2か月以内、それ以外は3月15日までに出す(所得税法144条)。期限を過ぎるとその年は白色申告になる
会社を作った場合の届出を確かめる
法人設立届出書・給与支払事務所の開設届出書など、個人とは別の届出が続く
青色申告の申請は、期限が短いわりに効果が大きい届出です。区の融資の申し込みと並行して、開業日から2か月の期限を先に押さえておいてください。
※本記事の制度の内容・金額は、江東区と国税庁の公表ページに基づく令和8年度の情報です。制度は年度ごとに見直されるため、申し込みの前に区の窓口で最新の条件を確かめてください。
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