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事前確定届出給与の提出期限はいつまでか — 総会から1か月・期首から4か月・設立から2か月の整理

コラム

事前確定届出給与を使うと決めたら、次に確かめるのは届出の期限です。期限は場面によって3通りあり、1日でも過ぎるとその事業年度は使えません。それぞれの数え方を整理しました。

この記事の要点

  • 原則は、株主総会の決議(合同会社では社員の決定)の日から1か月を経過する日まで
  • ただし、会計期間の開始から4か月を経過する日のほうが早ければ、そちらが期限になる
  • 新しく設立した法人は、設立の日から2か月を経過する日まで

期限は3通り — まず自分の場面を確かめる

事前確定届出給与の損金算入には、税務署への届出が要件です(法人税法34条1項2号イ)。届出の期限は法人税法施行令69条4項に定められていて、場面ごとに次のようになります。

場面ごとの届出期限
場面期限
定時株主総会などで決めた場合(原則)決議の日から1か月を経過する日。ただし会計期間開始から4か月を経過する日のほうが早ければその日
新しく設立した法人設立の日から2か月を経過する日
役員の職制上の地位の変更などの臨時の事由その事由が生じた日から1か月を経過する日

なお、決議の日が職務執行の開始の日より後のときは、開始の日から数えます。

具体例で数えてみる — 3月決算の会社の場合

3月決算の会社で、5月25日の定時株主総会で決議した場合を数えてみましょう。決議から1か月を経過する日は6月25日、会計期間開始(4月1日)から4か月を経過する日は7月31日です。2つのうち早いほうが期限になるので、この会社の期限は6月25日です。

ご自身の会社がどの場面に当たるかは、次の表で確かめられます。

いつまでに税務署へ届け出るか
どんな年かいつまでに届け出るか3月決算の会社の例
ふつうの年株主総会などで、賞与の支給日と金額を決めた年決めた日から1か月後までただし、事業年度が始まった日 (3月決算なら4月1日) から4か月後のほうが早いときは、そちらまで6月25日に決めた→ 7月25日まで
会社を作った1年目設立と同時に役員の仕事が始まる場合会社を作った日から2か月後まで設立した年だけの決まりです設立の日から数えます
役職が変わるなどの事情があった年税法でいう「臨時改定事由」上の期限と、その事情が起きた日から1か月後の、遅いほうまでこの場合だけ「遅いほう」です。期限が延びる向きに働きます事情が起きた日から数えます

→ 表は横にスクロールできます

社長ひとりの会社でも、賞与の支給日と金額を決めたら議事録に残しておきます。期限を過ぎた年は、この方法は使えません。

根拠: 国税庁「事前確定届出給与に関する届出」の提出時期 (法人税法施行令69条4項)。決めた日が役員としての仕事を始める日より後のときは、仕事を始める日から数えます。申告期限の延長を受けている法人は、4か月の部分がその分だけ延びます。ご自身のケースの期限は、無料相談でご確認ください。

合同会社の場合 — 「社員の決定」の日から数える

期限の条文にいう決議は「株主総会等」のもので、株主総会だけでなく、社員総会その他これらに準ずるものを含みます(法人税法施行令69条3項)。株主総会のない合同会社では、総社員の同意や社員の決定がこれに当たり、その決定の日から1か月を数えます。

期限を過ぎたらどうなるか

期限内の届出が損金算入の要件なので、届出をしないまま賞与を支給すること自体はできますが、その賞与は損金になりません。法人の利益がその分大きく計算され、法人税等が増えます。

この場合、あわてて期限後に届出を出しても、その事業年度の賞与には効きません。翌事業年度の決議・届出からやり直すことになります。

届出した後に金額を変えたくなったら

届出のとおりに支給しないと、原則としてその支給額の全額が損金不算入になります(法人税基本通達9-2-14)。役員の地位の変更などの臨時の事由や、経営状況が著しく悪化した場合には、期限内に変更の届出をする道があります(法人税法施行令69条5項)。

よくある質問

Q. 届出書はどこに出しますか

納税地の所轄税務署に「事前確定届出給与に関する届出書」を提出します。付表(事前確定届出給与等の状況)もあわせて記載します。

Q. 毎年出し直しが必要ですか

必要です。届出はその決議に係る事業年度ごとのもので、翌年も使うなら翌年の決議と届出をあらためて行います。

まとめ — 期限の管理そのものがこの制度の一部

あなたの会社の期限は、いつになりそうでしょうか。事前確定届出給与は、金額の設計よりも先に、期限と支給管理でつまずきやすい制度です。決算月と総会の時期から、自社の期限を先に押さえておくのが安全です。支給額の設計を試したい方は、下のシミュレーションで月給と賞与の配分による違いを確かめてみてください。

※期限の数え方は原則的な場面を整理したものです。会計監査人を置く会社の特例など、当てはまらない場合があります。個別の期限は必ず届出前にご確認ください。

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※免責事項: 本コラムは一般的な情報のご提供を目的とするもので、個別の事案に対する税務上の助言ではありません。内容は執筆時点の法令等にもとづいており、その後の改正などにより現在の取り扱いと異なることがあります。正確な記載に努めていますが内容を保証するものではなく、本コラムの情報にもとづいて行われたご判断について、当事務所は責任を負いかねます。実際の手続きやご判断にあたっては、税理士等の専門家にご相談ください。

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